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ふたり、溺愛中

第12章 その婚姻届は、間違いだよね?





「はぁ………」



本当なら、ランチをした後はファッション街をブラブラしようって思ってたんだけど。




「んー…何だか、気持ち悪くなってきたかも。
私、相当ショックだったんだなぁ」




結局、あの後は急にテンションも下がり、ウィンドウショッピングなんて気分にはなれなくて帰ってきたの。



だって、ホストさんのお仕事を知ったばかりの私には、まだ受け入れられる余裕もないんだもん。





「ぁうー…折角美味しかったイチゴのパフェ、やっぱり欲張らなきゃよかったかなぁ…。
バチがあたっちゃったのかも」





ベッドに横になって、ゆっくりゆっくり深呼吸をするんだけど、まだ落ち着かない。





「…えっと、悠さんのお店は18時からだっけ」




まだ16時をまわったばかりだし、何も開店直後に行くって約束をしたわけじゃないもんね。


もう少し休んで落ち着いたら、また電車に乗ってお店に行こう。



あの時は煌さんに心配させたくなくて「行く」って言っちゃったけど、こんな事ならこのまま休んでいたかったよぉ。





「………………悠さぁん…」




いつか前みたいに、ちょっとだけでも帰ってきてくれないかなぁ。


…でもそうやって思ってる日に限って、叶わないんだよね。



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