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暗闇の中の一等星

第5章 いつかの涙は笑顔に繋がる―母親の記憶リメイク―

 小学六年生くらいから母の鬱病が酷くなった。感情のコントロールが効かず、暴れたりもよくしていた。食器を割ったり、壁を叩いたり、だけど私に手を出したことはない。その後は、片付けを手伝っていて、決まっていつも謝っていた。

 何回か睡眠薬で自殺未遂をしたこともある。その度に入院していた。

 中学一年生の時、アパートから今の一軒家に引っ越した。母の体調はよくなってきていると安心した。けれど、私が中学二年生になってからまた悪くなり出した。それでも私と母は仲が良くて、ご飯を食べに行ったり、遊びに行ったり、一緒にお風呂に入ったり、私と母は姉妹のようにべったり。こんな日々がずっと続くと思っていた。なのに――。

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