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暗闇の中の一等星

第5章 いつかの涙は笑顔に繋がる―母親の記憶リメイク―

 それは、夏休みが終わり、始業式の日。私は母と些細なことで喧嘩をして、家を飛び出した。

 頭が冷えて、家に戻ると母は居なくて、焦った私は母に電話をかける。

「お母さん!」

「由良(ユラ)! 帰ったの?」

 私からの電話に母は思いの他、驚いている。

「帰ったよ。お母さん、何してるの?」

「由良のこと探してた」

「ごめんねっ! 怒ってる?」

「もう怒ってないわよ。今から帰るわね」

 母はそう言って電話を切る。私は母が帰るまでそわそわしていた。

 数分後くらいに母は帰宅する。私は母の足音が聞こえると一目散に近づいた。

「お母さんっ! 本当にごめんなさい」

 私は涙をポロポロと流す。

「もういいのよ。由良が無事だったんだから。おいしいものでも食べに行きましょう」

 母は優しく私の頭を撫でてくれた。

「うん」

 私は涙を拭く。私達は近くのファミリーレストランに向かった。

 私と母は他愛もない話をたくさんする。

 食べ終わり、帰宅してからは一緒にお風呂に入った。さっきまでの喧嘩は嘘みたいで、そこには笑顔が溢れている。

 一通りのことが終わると私達は眠りにつく。

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