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暗闇の中の一等星

第5章 いつかの涙は笑顔に繋がる―母親の記憶リメイク―

「どうした! とにかく落ち着いて、ゆっくり話して!」

 父は、ただならぬ雰囲気を察した。

「薬……また……でもっ、違っ……」

 うまく言葉にならない。

「すぐ帰るから、急いで救急車を呼べ」

「分かった」

 私は電話を切るとすぐに救急車を呼んだ。救急隊員は、

「脈拍は?」

「分からない。分からないよっ!」

 そうこうしているうちに救急車は到着した。そこで私に告げられた衝撃的な事実。

“母は既に一時間ほど前に亡くなっている”

 事件の可能性は低いけど一応と、救急隊員は警察を呼んだ。

 警察が来ると私に事情を聞かれる。大方は本当のことを話す。だがテレビを見ていたことは言えなかった。

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