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暗闇の中の一等星

第5章 いつかの涙は笑顔に繋がる―母親の記憶リメイク―

 母の死因は薬の飲み合わせが悪かったということ。古いのと新しいのを一緒に飲んでしまったから。遺書などが見つからなかったことや、昨日や朝の様子から事故と判断された。

 薬を飲む前、母は父と電話で喧嘩をした。詳しくは知らないが、お金のことらしい。この頃の母は、よく近くのバーでお酒を飲んでいた。軽いアルコール依存症も入っていた。母はこれ以上、父に迷惑をかけまいと、睡眠薬を飲んだ。それでも効かず、結果、そういう行動に出たと推測される。

 いつかこうなる日が来てもおかしくなかったのかもしれない。母親は占い師に三十五歳までに死ぬと言われていた。それが嫌な形で当たってしまった。

 父は帰ってくると、不安気な顔をする私の頭を撫でた。父は母の名を泣き呼ぶが、もちろん返事はない。父は突きつけられた現実に、酷く傷ついたように顔をしかめる。

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