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暗闇の中の一等星

第5章 いつかの涙は笑顔に繋がる―母親の記憶リメイク―

 落ち着くと救急隊員は先に帰った。警察と書類についての話をしている。その間、私はただ茫然とするしかなかった。目の前にある事実が映画やドラマの出来事ならいいと祈らずにはいられなかった。けれど、これは現実でしかなくて……。

 それからは田舎からおじいちゃんとおばちゃんが来たり、お通夜やお葬式の準備をしたりで慌ただしく過ごす。

 お通夜やお葬式の時にはたくさんの親戚や私の友達たちが来る。私は涙を流すことが出来なかった。自分がしっかりしなきゃ、そう思って気を張っていた。

 お通夜やお葬式が終わり、いつも通りの日常に戻る。私の心にはぽっかり穴が空いたかのようだった。

 私は日々、自分を責めた。あの日、学校に行かなければ、早く気づいてあげれば、そしたら助かっていたのではないか。私が殺したんだ。私のせいだ。私が学校になんて行かなければこんなことにはならなかった。私がもっと早く気づいていれば助かったかもしれない。そんな風に毎日、考えては涙を流した。人はどれだけの涙が出るのだろう。いっそ枯れてくれないかな。そう思うようになった。

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