暗闇の中の一等星
第2章 生きてこそ―似たもの同士な二人―
去年の冬――。
俺は前年と同じように田舎へ行く。ただ一つ違うのは少女と約束した流れ星の写真を撮らないといけないということ。
なのに……前年流れた流れ星が見えることはなかった。仕方なく俺は大量の星の写真を撮ってマンションに帰る。
「何してるんだ!?」
マンションに帰った俺の目に映ったのは、身を乗り出す少女の姿。
「これ」
少女は俺に去年あげた写真を裏向きで差し出す。そこには“ありがとう”と手書きで書いてある。
「どういうことだ?」
「もう、生きていることに疲れた」
少女は聞こえるか聞こえないかくらいの声で言う。
「親が悲しむよ」
「そんなこと分かってる。だけど……会いたいの。どうしても会いたい。亡くなったお母さんに」
黒色の澄んだ瞳からは涙が零れ落ちる。女の子の涙。俺の心は痛んだ。
「そんなことしたって君のお母さんは喜ばないよ」
「そうだね。でも、お母さんを殺したのは私だから」
少女の口から出た衝撃的な言葉。俺は驚きを隠せない。
「じゃあ、なんで捕まってないんだ?」
「直接、手をくだしたわけじゃない。心の病気だった。何度かあった薬を大量に飲むこと。あの日もそう」
淡々と語る口調。だけど明らかに感じる心の奥底の傷。
俺は前年と同じように田舎へ行く。ただ一つ違うのは少女と約束した流れ星の写真を撮らないといけないということ。
なのに……前年流れた流れ星が見えることはなかった。仕方なく俺は大量の星の写真を撮ってマンションに帰る。
「何してるんだ!?」
マンションに帰った俺の目に映ったのは、身を乗り出す少女の姿。
「これ」
少女は俺に去年あげた写真を裏向きで差し出す。そこには“ありがとう”と手書きで書いてある。
「どういうことだ?」
「もう、生きていることに疲れた」
少女は聞こえるか聞こえないかくらいの声で言う。
「親が悲しむよ」
「そんなこと分かってる。だけど……会いたいの。どうしても会いたい。亡くなったお母さんに」
黒色の澄んだ瞳からは涙が零れ落ちる。女の子の涙。俺の心は痛んだ。
「そんなことしたって君のお母さんは喜ばないよ」
「そうだね。でも、お母さんを殺したのは私だから」
少女の口から出た衝撃的な言葉。俺は驚きを隠せない。
「じゃあ、なんで捕まってないんだ?」
「直接、手をくだしたわけじゃない。心の病気だった。何度かあった薬を大量に飲むこと。あの日もそう」
淡々と語る口調。だけど明らかに感じる心の奥底の傷。