暗闇の中の一等星
第2章 生きてこそ―似たもの同士な二人―
「そんなことが続いたある日、彼女の携帯からの電話。電話嫌いでメールしかして来ないからおかしいと、不思議に思った。嫌な予感がした」
「うん」
少女は息を飲む。
「その予感は的中した。電話口にいたのは彼女の親で。俺が恋人だと分かると話し始めた。彼女が血まみれになり、お風呂場で倒れていた。凶器は包丁だそうだ。だけど、侵入者の形跡もなく、彼女の遺書もあり、自殺だと判断された。そんな内容だった。頭が真っ白になって、信じたくなくて。だからお通夜も葬儀も行けなかった」
「そう……なんだ」
「そうこうしているうちに月日は過ぎて、俺の家に一通の包みが届いた。開けるとそこには彼女の日記帳が入っていた」
「それで?」
少女は俺に遠慮がちに聞く。
「ゆっくり少しずつ読んでいった。最初は俺といて幸せだ。そういう内容だった。だけど途中からは、“疲れたでも……”とかそういう内容で字も荒れていってた。最後のページには、“もう生きることに疲れた。別れたいけどそれでも好きで離れられない。だから永遠にさよなら。ごめん、ありがとう、大好きだよ”って。その後は真っ白なページが続くのみ」
横で聞いていた少女も俺と一緒に涙を零した。
「うん」
少女は息を飲む。
「その予感は的中した。電話口にいたのは彼女の親で。俺が恋人だと分かると話し始めた。彼女が血まみれになり、お風呂場で倒れていた。凶器は包丁だそうだ。だけど、侵入者の形跡もなく、彼女の遺書もあり、自殺だと判断された。そんな内容だった。頭が真っ白になって、信じたくなくて。だからお通夜も葬儀も行けなかった」
「そう……なんだ」
「そうこうしているうちに月日は過ぎて、俺の家に一通の包みが届いた。開けるとそこには彼女の日記帳が入っていた」
「それで?」
少女は俺に遠慮がちに聞く。
「ゆっくり少しずつ読んでいった。最初は俺といて幸せだ。そういう内容だった。だけど途中からは、“疲れたでも……”とかそういう内容で字も荒れていってた。最後のページには、“もう生きることに疲れた。別れたいけどそれでも好きで離れられない。だから永遠にさよなら。ごめん、ありがとう、大好きだよ”って。その後は真っ白なページが続くのみ」
横で聞いていた少女も俺と一緒に涙を零した。