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好きになったらダメだよ

第6章 最低同士だからいいんじゃない?



「あ、いたー!愛莉ちゃんに橘先生!お店に遊びに来てくださいよ。」



メイド姿の刈谷さんだ。


今日は髪をポニーテールにして、レースのシュシュで結んでいる。



「えー?メイド喫茶だっけ?」


やる気のない橘に刈谷さんは口を尖らせる。


「先生、来てくれるって言ったよ!」


「そーだっけ?」


……本当いい加減。


生徒に言ったことぐらい覚えとけっての。


「分かった。じゃあ、一緒に行こう。澤田先生。」



「ゲッ……」


こっちに振らないでよ。


ただでさえ、あんたと一緒だとあんたのファンの女子生徒に睨まれそうで怖いし。



「愛莉ちゃんもぜひ!」


「……分かった。」


刈谷さんの大きな瞳に瞬きもなく見つめられたら、頷かざるおえないじゃない。

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