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[男の子side]


今日からまた学校か。だるいな。
というか、眠い。

昼夜逆転した生活を送ってたから、昨日も寝たの3時だし。

俺は一番窓際の列の、真ん中辺りにある自分の席でイヤホンをつけながら机に突っ伏しながら寝ていた。

ｰﾊﾞｼｯ

｢イッテぇ｣

突然後頭部に打撃が飛んできた。
俺は後頭部を押さえながら、ノロノロと重い頭を上げた。

「よっ！はよ！」

そこにいたのはこんがり小麦色に焼けた友達の日向夏希(ﾋｭｳｶﾞ ﾅﾂｷ)だった。

そしてその手には漫画が2冊入った袋があった。

「おい。いてぇんだけど」

俺がイヤホンを外しながら憎しみを込めて睨んでやる。

「いやぁ久々にユウを見たからテンション上がってつい」

意地悪い笑い顔でそう言いながら俺の前の席に座った。

あ、そうそう。俺の名前は深見　優希(ﾌｶﾐ ﾕｳｷ)。

女子みたいな名前だからよく女と間違えられる。
仲いい奴らはみんなユウって呼んでる。

夏希とは微妙に名前が似ていることから夏希から話しかけてきて高校1年のときに仲良くなった。

サッカー部で明るくて人脈が広い夏希とは正反対で帰宅部友達数人、無口な俺だが結構仲がいい。

「ついって。つい、でお前は人を漫画で殴るのか？」

「あ、そうそうこの漫画前に貸すって約束してたやつ！」

そう言って夏希は鞄から教科書やら色々を引き出しに入れて準備をしながら、さっき俺を殴った漫画を俺の机の上に置いた。

「俺の話無視かよ」

机の上に置かれた漫画を鞄に入れながら言った。

夏希とはいつもこんな感じだ。

ｶﾞﾗｯ

「あっ！美玲おはよー!!」
「久々～！元気にしてた？」
「美玲～夏休み終わっちゃったよ...足りないよ...」

丁度、漫画を鞄に入れ終わったとき、1人の女が教室に入ってきた。