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｢恥ずかしいの……｣

｢………え？｣


絢音が私のことを不思議そうに見つめている



｢なんで？なんで恥ずかしいの？だって、何もなかったんでしょ？もしかして嘘ついてる？｣

｢嘘はついてないよ〜｣


私はちゃんと前のめり気味に絢音に訴えた



｢あ、あのさ、西崎くんが運んでくれた、って言ったでしょ？｣

｢うん｣

｢ってことはだよ!!私の……私の体重が……知られたって……ことになる……よね？｣


絢音は無言で雛を見つめる



｢え、ちょっと絢音〜、なんか言ってよ〜、絶対に重かったと思うんだ……そう考えたら……｣


雛はほっぺを赤く染めた



｢………かわいいな、雛って｣

｢え？｣


目が点になった
今かわいい要素がどこにあったのか



｢恋する乙女だね〜｣


訳がわかんないよ、絢音



｢大丈夫、西崎くんは気にしてないよ、あたしの予想だと西崎くんは雛を助けようと必死でそんなこと覚えてないかもね｣


絢音がニコッと笑った
私の恥ずかしさも消えていった