君とずっと
第3章 出会い
「っぶねぇー 気ぃつけろよ!!」
それは男の人の声だった
よく見たら、私のお腹のところに手があって支えてくれたらしい
そして、体を起こしてくれた
「ありがとうございます!!」
そう言って顔をあげると
「……あれ?……誰もいない」
まわりには楽しそう話ながら歩く女子や男子、イチャイチャしながら登校するカップルくらいしか見当たらない
(あれ?いない?まさかの幽霊!?
いや、それはないだってあの人の手の温かさがまだ残っている)
私はお腹に手を当てたまま少しの間、動けないでいた