無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

〔in ベランダ〕


｢はぁ〜……今日もかっこよかった｣

(あれ？西崎くんと誰かがこっち向いてる気がする、気のせいかな？)



｢そこの生徒、早く帰りなさい｣

｢はい、すみません｣

(よし、帰るか！)





〔門のちょっと手前〕


｢あ、テニスボール落ちてる。明日、優花ちゃんに渡そ〜｣


そう思いテニスボールを拾い、帰ろうと思ったその時



｢ひなちゃーーーん！｣


後ろから私を呼ぶ声がした



｢あ……あ、沢村くん｣


沢村くんは私のもとへ走って来た



｢ごめん、ここら辺にボールなかった？」

「これ？」


私はさっき拾ったテニスボールを沢村くんに差し出した



「そう、これ、ありがとう！……あ、雛ちゃんってどっちに帰るの？｣

｢こっちだよ｣

｢あ、一緒だ！ちょっと待っててすぐ支度してくるから｣

｢あ……うん｣

｢すぐ戻ってくるから!!｣


そう言って沢村くんは走って行ってしまった


｢ってことは………｣

(一緒に帰るってこと？)



いきなりの展開に私は驚いた

話がトントン拍子に進みすぎて頭がついていかない