君とずっと
第4章 衝撃
〔in 校庭〕
「「キャー涼くん!!頑張って〜」」
校庭の周りにはファンがたくさんいた
(ベランダ行こー)
そう思って玄関に向かっている途中
「危ない!!!」
その声に振り向くとサッカーボールが私をめがけて飛んできていた
「え……」
雛は怖くなって目を閉じ、しゃがみこんだ
しかし、いくら待ってもボールがぶつからない
「っぶねー、ごめんな、気ぃつけろよ」
サッカー部の人が走ってきてくれてボールを止めてくれたらしい
(あれ?どっかで聞いたような)
「おい、大丈夫か?」
私がしゃがんだまま動かないでいると声をかけてくれた
「あ、はい、大丈夫です」
そして立ち上がった
その拍子に雛は思い出した
(この前、道で助けてくれた人の声だ…お礼言わなきゃ)
「あの!!」
「ん?」
校庭に帰ろうとしていた助けてくれた人が振り向いた
「西崎くん!!」
「え?あ、そうだけど」
「えーっと、ありがとうございました!!」
「あ、うん」
「あと、西崎くんは覚えてないかもしれませんが、この前は道で助けてくれてありがとう」
「……」
「では!!!!」
そして私は急いで校舎に入って行った
「涼、早くしろよ!」
「あぁ……ってお前が飛ばしたんだろ、壱規!!」
涼は壱規に向かって叫んだ
「ごめんなさ〜い」
「ったく」