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あいつとわたし

第2章  best friend~屋上から見える空~

「ねぇ……沙希、何で見守るだけで何も言わない?」

 私は沙希を睨んだ。

「大体はわかるから」

「そっか……」

 この沙希は、その六人に入っている。苛立つ。

 頼むから一人にしてくれ。見守ってくれてるのが妃衣羅(ヒイラ)とかなら安らげるのに。

「私……いないほうがいい?」

 沙希は怯えながら聞いてきた。

「別に……」

 本音なんか言えるわけがない。

「そう……なら良かった」

 しばらく無言の私と沙希。

『~♪♪♪~』

 何処からかピアノの音が聞こえてきた。

「こんな時間に誰がピアノ弾いてるのかな?」

 沙希が私に聞く。

「さぁ……」

『~♪ひらひら ひらひら~♪』

 今度は歌が聞こえてきた。

「この声は朝木(アサキ)先生じゃない?」

 私はポツリと呟く。

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