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いつもとなりで

第1章 いつもとなりで

 次の日の朝……。

「あゆ?」

 初めて龍平からあゆに話しかける。

「あっ……龍平くぅん。なにぃ?」

「あのさ、草木になんかしてきて?」

 龍平は突拍子もないことを言う。

「なにかってぇ?」

「何でもいい」

「わかったぁ」

「草木くぅん?」

「えっ何?」

 裕弥は、かなりびっくりしている。

「ちょっとぉ、放課後に話したいことあるんだけどいぃ?」

「えっ……あっ……いいですよ」

 裕弥は確実に気が動転している。

「じゃあ、放課後に教室でぇ」

「はいっ!」

 そりゃ驚くよね。

「雪白っ! 何、見てんだぁ?」

「ちょっ……!?」

 びっくりしたがよく見ると竜也だった。

「あっ……びっくりしたか? ごめん」

「許してあげる」

「本当に? ありがとう!」

 竜也は凄く嬉しそうだ。

「いいえ、それで、あの二人の会話見てたの」

「ふーん」

「それで、放課後にどうなるか見ない?」

「いいよ、おもしろそうだし」

 竜也はいつものように、にかっと笑った。

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