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ぜんぶ二人ではじめて

第4章 晃くんが分からない

今日は部活。

まだ担当の楽器が決まってないから、やりたい楽器を奏でる。

もちろん私はフルート。

「どんどんよくなってる!」

と、部長に言われて嬉しくなる。

彩月ちゃんと昌樹くんのクラリネットもすごく誉められてた!

泰宏くんのフルートは、

「泣ける!」

そう言って、副部長は泣いていた。

私も誰かを感動させられるようになりたいな。

部活が終わって、私たちは一緒に帰った。

「なんかさ?二人……雰囲気変わったね?!」

彩月ちゃんが私と泰宏くんを見て言う。

「うん!変わった!やっぱ昨日、何かあったの?」

昌樹くんも言う。

「うち、寄る?」

みんなで私の家でお喋りすることになった。

「俺も市川さんも意見は一致してるからさ。温かく見守ってやって?」

と、泰宏くん。

「ドキドキするの、恋以外にあるの?」

「だって、晃くんにもドキドキしたり、泰宏くんにもドキドキしたり……で、分からないんだもん。」

「じゃぁ、昌樹にドキドキする?」

と、彩月ちゃん。

ジーーーッと、昌樹くんを見つめてみた。

かぁぁぁ……

昌樹くんが照れちゃった。

「お前が照れてどうすんだよ!」

「だって、市川さん、めちゃくちゃ可愛いしさ。」

「ドキドキしたの?」

昌樹くんを問いただす彩月ちゃん。

「ごめんなさい。」

白状した、昌樹くん。

「ま、男なんてそんなもんよね。」

半ば呆れてる、彩月ちゃん。

「七海ちゃんは?昌樹にドキドキした?」

「え?……ごめんなさい。しなかった。」

「じゃぁ、ヤスくんは?」

「えっ?」

「ほらー!見つめてみて?」

そう言われて、3秒くらい、見つめた。

でもすぐドキドキドキドキ……

かぁぁぁ……

私も泰宏くんも照れる。

「分かりやすすぎ!」

彩月ちゃんと昌樹くんに言われた。

やっぱ……恋……なのかな?

「付き合っちゃえば良いのにー。」

と、彩月ちゃん。

「まだ……間もないから……」

そう答えた。

「そうなの?時間なんて関係ないじゃん。」

「だから……見守ってくれよ。」

泰宏くんがお願いした。

「はいはい。」

二人とも楽しそうだよねやっぱ…

泰宏くん……

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