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ぜんぶ二人ではじめて

第44章 告白と変化

頷く竜一くんを見て、深呼吸をする。

「竜一くん…好きっ!大好き!私を竜一くんの彼女にしてください。」

緊張して、声が震えた。

待たせてた時間…支えてくれた時間…

竜一くんが居なかったら、きっと乗り越えられなかった。

「もちろんです!」

そう言って、ギューーッて抱きしめた!

ドキドキドキドキ…

違う…。

この前抱きしめてくれた時より、ずっとずっと温かい…優しい…。

嬉しい。

「これからいろんなことがあると思うけど、俺は市川を支えるよ。だから、どんな些細なことでも、抱え込まないで、俺を頼ってね?」

「うん!…ありがとう、竜一くん。たくさん頼っちゃうと思うけど、よろしくね。」

「うん。」

そう言って、そっと身体を離した。

穏やかで優しい空気に包まれた。

「ドリンク、何にする?」

竜一くんが聞く。

「一緒に行く。」

そう言って部屋を出てすぐ、竜一くんの手を迷いながらもそっと握った。

「市川…」

「恥ずかしいから、見ちゃダメ!」

「はいはい。」

そう言って苦笑いしてる、竜一くん。

「市川の手、ちっちゃいな。」

「うん。竜一くんの手、おっきい。」

ニコニコずっと笑顔の竜一くん。

「俺、はじめはウーロン。市川は?」

覚えておこう。

「私はずっとミルクティー。」

「ずっと?」

「うん!甘いの。」

「そっか。甘いの好きそうだもんな。俺が運ぶから、市川はドア開けてくれる?」

「うん!竜一くん、二杯目は?」

ドアを開けて部屋に入る。

ゆっくりテーブルに置いて、並んで座る。

「二杯目はコーヒー。ミルク入りで。三杯目は紅茶。ストレートで。ウーロン、コーヒー、紅茶のヘビロテ。」

「ヘビロテなんだ!炭酸とかは飲まないの?」

「飲めなくはないけど、あんま飲まないかな。あいつらと騒ぐときは飲む時もあるけどね。」

「そうなんだ。みんなとはよく集まるの?」

「週3でね。市川についていろいろ語ってたよ。」

「何を語るの?」

「え?そりゃぁ、市川のどんな表情が好き!とか。男だから、わりとエロい話もしてたけどね。」

「あ…もぉ…そーゆー…のか。」

「そ。男なんて集まったらろくな話しないからね。」

そう言って苦笑い。

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