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薔薇寮の淫

第6章 仕掛けられたら罠

・玉森side

俺はミツがその言葉を言ってくれるのを。

今か今かと待ちわびていた期待に胸を膨らませながら



北「…っ、ハァハァハァ」

玉「ねぇ、どうして欲しい口に出して言わなきゃ分からないよ ニコッ」

北「くっ…タ‥マ」

玉「なに?クスッ」



でもその口から出た言葉は



北「お前…やり方‥間違っ…てる‥クッ」

玉「えっ」

北「…マジっ‥俺のこと…好きっ‥ていうのなら」

玉「なんだって言うの?」

北「正…しい‥やり方で…告ってから‥にしろ」

玉「‥‥っ」

北「…したら‥返事…して‥やっから…クッ」



どうして?

もう我慢の限界のはずなのに。

なんでそんなふうに言えるの。



玉「だったら、どこがいけないのか教えて」

北「…ふっ‥ここ…入れられ‥るっ…て‥知った…時から‥俺っ…決めてたこと‥あんだわ」

玉「なにそれ?」

北「ぜっ…てぇ‥狂わね」

玉「‥‥っ」

北「欲の…塊に‥だけは…なんねって」

玉「俺はなってるってミツはそう言いたいわけ?」

北「ちーとだけな、フッ」



そんな―



玉「嫌いってこと?」

北「そうは…言って‥ない…よ」

玉「じゃどういう意味?」

北「お前…にも‥なっ…て欲しく‥ねっ…てそう言ってるんだ‥ハァハァハァ」

玉「ミツ」

北「それに…惚れた‥奴には…正々堂々と‥告るもん…じゃないの‥フッ」

玉「そしたら俺のこと好きになってくれる?」

北「そん…ときの‥おまえ…見て決めるわ」



ソファーの上でうつ伏せになり肩を震わせ苦しい息遣いの中。

俺のことを真っ直ぐな瞳で見つめ言って来るその言葉に。



北「…んどうする‥くっ…それでも‥やる…か‥俺から‥は…言わ‥ない…期待…裏切って‥悪いけど」

玉「‥‥っ」



俺は動けなくなる、とそのとき!

ガチャ、バタン―





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