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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第6章 風邪なんてオレにうつしてさっさと治しちまえよ♡ver.渚









「まぁ、なんでもいいわ……それよりもシェフの黒崎が待ってる。さっさとそれを受けっとって千隼に届ろ」

「………ハッ!!」

「フン…なんだよ、一瞬忘れてたろ。だったらたいした言い分でもなさそうだな。早く行け…」

「ッっ……!!」

「…まだなにかあるのか。イチゴソルベが溶け…」

「キェェェェエ─────!!!」


渚の素っ気ない態度に思い出したように明智火山が再び爆発、再噴火。デスクをバンッ!!と大きく叩き、渚に食って掛かるかのように身を乗り出した。




─それから数分後…



「……それ以上叫んだら貴様を窓から蹴り落とすぞ」

「申し訳ございませんでした」


そうぴしゃりと言い放つ渚の前に膝をついて頭を下げる明智の姿があった。

彼の発狂により数名の幹部が社長室に駆け付けるという緊急事態に陥ったが、そこは渚の適切なフォローにより無事収束に至る。


「…ハァ、それでいったいなんなんだ。前置きなんていいからはっきり言え、奇声だけはあげてくれるな」

「…で、では失礼して…」

「…どーぞ?」


仕切り直しと本来あるべき姿に戻った明智と渚がデスクを挟んで再び対峙する。


そして明智のインテリメガネがキラリと鋭い閃光を放ち、いざ語られたのは…


「………まったく、貴方って方は毎日、毎日、毎日!!」

「は……?」


そんな…


「あの小娘っ…ゴ、ゴホン、千隼さまにあれを届けろ、これを届けろと」


不満…


「いつまで私を都合の良いおつかい係りにするおつもりですか!!」


不満…


「いくら私とはいえ暇ではないのですよ!!」


不満!!


…である。





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