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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第11章 ちーちゃんの夏休み♡partⅢ♡






すると彼はアタシの傍を静かに離れ、開け放たれた窓辺に赴いた。

吹き込んだ海風が彼の柔らかなミディアムヘアを靡かせて、日に晒された白い肌に光が反射する。


あ…れ……?


それから髪と同じ色素の薄い栗色の瞳がどこか遠くの空を見上げる。

その仕草にぼんやりしながらも、なぜかふと違和感を覚えるアタシ。


─聖くんって……


その違和感の正体を確かめたくてしばらく彼を見つめていると、それに気がついた彼の視線が徐に戻される。


「なに…?」


あ……


「……」


そこに見えた景色に胸がざわつく。


見間違い?

…否、そんなことはあるはずがない。

彼のことは近すぎるという距離で毎日よく見ている。

そう、よく見ているからこそ…



「続き……したいの?」



─聖くんって…

こんなに大人っぽかったっけ……



冷たい指先で顎を持ち上げられながら、妖しく低められる声と、気づいてしまった違和感の答えにカラダの奥がざわめくのを感じる。

悪戯に手篭めにされて、お仕置きだなんて悪魔発言までされてるのに…

こんな、まるで篩にかけたかのように魅力だけを感じとってしまうのは、いったいどんな海外マジックなんだろうか。それとも、人身掌握術に長ける小悪魔の超魔術!?




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