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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡

第6章 風邪なんてオレにうつしてさっさと治しちまえよ♡ver.渚







やがて少し名残惜しそうに顔を離した渚くんが、穏やかな眼差しと口調でアタシにこう問いかける。


「お前はオレにどうしてほしい?」


え…


「どう…って…」


そこでようやくネクタイの結び目に手をかけた彼。


「今日はもうあっちには戻らない。だから…」


それって…

今日は、もう…


「…ずっとお前の傍にいる」

「…‼」


…シュルっとネクタイが音を立てる。


「それから、なんでもきいてやる…」

「…‼」


そしてトクンとアタシの胸が音をたてて…


「お前のことならなんでもきくから…

…千隼はオレにどうしてほしい」


最後に彼が、風にそよぐ綿毛のように

ふわっと笑った。









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