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憧れの二人は女王様と召使い?

第5章 5



「ありがとうございました」


運転手にお礼を言って学校前のバス停で降りた


「この役立たず…コロス…」


「ひぇっ…!ほ、本当にごめん…」


顔の表情は微笑んだまま話をする


「今日の晩御飯ハンバーグじゃないと許さない…
あ、チーズ入ってるやつね?付け合わせは…」


「あ、慧人さん!麻理恵さんも、おはようございます!」


声のする方に振り返ると沙紀がいた



麻理恵さん"も"ですか
また私はついでですか


「おはよう沙紀さん!」

「おはよう」


「聞いてください!今日はちゃんと…じゃーん!
お弁当持ってきました!」


沙紀はバッグからピンクの可愛らしい弁当袋を取り出して見せびらかした


「じゃあ今日本当におかず交換会出来るね!」


マジか…だるぽよ、さげぽよ
料理できるかわかんねぇやつとのおかず交換ってめちゃ怖いし


「はい!楽しみです!」


「じゃあ俺もう行くからまたお昼ね?」


「いってらっしゃいです!」


沙紀はきらきらのアイドルかのような笑顔で
手をブンブン振り慧人を見送った



それ普通彼女である私の役目なんですけどー
まああんなんしたことないし、キャラじゃないんだけどな


「麻理恵!」






不意に慧人に呼ばれた


私にも手を振ってくれてる


私はそれを見ると微笑みながら控えめに手を振り返した



いつも思うけど大声で名前呼ぶなよな…
まあ…今回はちょっと許してもいいけどさ!


他人の視線パネェ……


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