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　放課後。


　保健室に十夜と歩が来た。


「よぉ！　大丈夫かぁ～生きてる？」


　このふざけた口調は十夜。


「生きてるけど考えごとしてて、疲れて寝ちゃった」


「何？　何？　俺のこと？」


「はぁーん。図星だぁー。分かりやすい！　可愛い」

「あっ歩も来てくれたんだ。ありがとう！」


「あ～いーよ。俺も心配だったし」


　二人の言葉に私の顔は赤くなる。


「あっ、俺、京子の鞄取って来るな！」


「うん、ありがとう」


　十夜が保健室から出てったため、歩と二人っきり。どうしよう。何話そう？　焦って出てきたのはなんとも間抜けな言葉だった。


「十夜って優しいね」


「京子は十夜が好きなの？」


「ちっ違うよ！　私は……まぁいいじゃん」


「そうだよな。あはっあはは」


　十夜が戻って来た。


「それじゃあ、三人で帰りますか。これから三人で行ったり、帰ったりしようぜ」


「あぁ、そうだな」


　歩とは分かれ道で離れる。十夜と二人。


「俺、京子を守るから」


「ありがとう」





　次の日、いつものように教室に入ると目の前から美紅のとりまきにバケツに入れられた水をかけられた。


「ははは！　きったなーい！　おばけぇー」


　涙が止まらなくなった。私は保健室に飛び込む。そんな私に保健の先生は聞く。


「どうしたの？」


「みっ水、かけられた。私、いじめられてるの」


「どういうこと？」


　混乱しながらも私はすべてを話した。


「そう。辛かったわね。これからは先生も助けるから。とりあえずゆっくりして行ってね」


「ありがとうございます」