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school life

第1章 揺れる心~school life~

「大丈夫か?」


「もう、やだよ。死にたかったのに、何で助けたのよ」


「何があったかは知らないけど、生きていて欲しいな」


 気を遣って言ってくれる歩に対して私は残酷なことを言った。なのに、そんな歩の言葉が嬉しかった。そんな話をしていると十夜が先生を連れて戻ってきた。先生は私に問いかける。


「どうしたの?」


 私は何も答えなかった。否、何も言えなかった。


「そう、言いたくないのね。まぁ、いいわ。ベットのシーツ処分するから、隣に移って」


「はい」


「でも、こんなに血が出るってことは、よっぽど深く切ったのねぇ」


「動脈は外れてたし。でも、ギリギリだったと思いますよ」


「おっ! さすが木ノ下くん。医者の息子ねぇ」


 先生はいろんな意味で変に感心している。


「で、どうして切ったんだ? こんなに深く」


「私は綺麗じゃなくなった」


 歩の質問にそう答えるしかなかった。また泣きそうになる。その答えにすかさず十夜のフォローが入る。


「そんなことないよ。俺は何があっても京子ちゃんが好き」


「十夜……」


「白月くん、木ノ下くん、京子ちゃんのことよろしくね!」


「おう! 任しとけ!」


「はいよ」


 先生の投げかけに十夜と歩はそう答えた。先生はそれを聞き、保健室から出て行った。


「で、三人だし話してくれない? 俺らは覚悟できてるんだから」


 十夜の言葉に歩も頷いた。

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