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school life

第5章 歪む心~school life~

 男子たちが登校してきて、少しして京子が教室に入ってくる。

「なに……これ?」

 京子の呟きでみんなは笑う。案外、みんなも悪い奴だねえ。

「あーあ、みんなに見放されちゃったね。“天才 京子ちゃん”でもね、京子ちゃんが悪いんだよ。私のこと傷つけたんだからね。今、あんたの味方なんて一人もいないんだからね」

 私は極上の笑顔で言ってやる。黒板のラクガキは先生が来る前にすぐに消す。男子は女子の面倒ごとに首を突っこんでこずに黙っている。いい奴らだ。京子は泣きながら教室を飛び出した。先生が来る。

「花宮」

「体調不良で遅刻でーす」

「そうか」

 出席の時、女友達のフォローにニヤリとした。

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