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school life

第5章 歪む心~school life~

 夏のプールの日。十夜が授業に来ていた。最近は、屋上でも授業でも会うことはなくて、嬉しかった。十夜は女の子たちに囲まれている。

「ねえ、何で学校、来てなかったの?」

「来てたよ。学校いたけどめんどいから教室に行ってなかっただけ」

「名前は? ねぇ――?」

 十夜は嫌そうにしている。確か女の子にしつこくされるのは嫌いと屋上で言っていたっけ。

「うっせーんだよ! まとわりつくな。うぜーんだよ。名前なんか教える価値もない」

 十夜は冷たく言い放っている。と、女の子たちは、自分のところに戻っていく。あーあ、話辛くなっちゃった。

 と思った時、十夜は隣の女の子と仲良さそうに話している。京子だ。

 私が出来ないことを簡単にやってのける。私の大切なものを奪っていく。テストだって好きな人だって……許せない! 私は女の子たち数人を呼んだ。女の子たちは、すぐに来る。

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