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犬猿の仲良し

第22章 始動

璃「うるせーな。で、何やんの?」
直「マ○ク」
璃「え?マッ○ってあの?」
直「そうそう、あの○ックだよ。璃玖には特別タダにしてあげようと思ってね!」
璃「い、いやでも後輩にタダで飯食わせて貰うのもな。…まぁどうしてもって言うなら?別だけど?」

俺はちらっちらっと直に目配せをした。

直「じゃあはいっ♡」

きもいハートマークを語尾に付け、満面の笑みをこっちに向けてきた。
…?
なんだ?
とても気味が悪い。

璃「怖いきもい怖い」
直「ひどいな!せっかくタダなのにもっと堪能しなくていーの?」
璃「何がタダ?」
直「俺の100円スマイル」
璃「牢屋に入って頭冷やせ」
直「え?!」
璃「何が「え?!」なの?!つーか他の奴からは100円も金取るのかよ?!」
直「だって俺の顔、金になりそうじゃーん?www」

まぁ確かにむかつく程イケメンだが。
…こいつのクラスだけは絶対行かねぇ。

直「まぁマックなんて嘘だよ」
璃「○付けろ。嘘かよ?じゃあ何すんの?」
直「お化け屋敷!定番っしょw」
璃「そうだな。俺は絶対行かないわ」
直「え、怖いの?wwwwwへーえwww」
璃「怖くねぇし。お前が嫌いだからだよ」
直「いや嘘でしょ!分かり易いなぁ先輩♪かっわいー♡」

ぞわっとした。
鳥肌ってこんなに立つものだったなんて。

璃「俺急いでんだわ。じゃ」

俺は直が気色悪すぎたので、足早にそこを去ろうとした。

直「ちょ、あぶな」

ドンッ

方向転換をした途端、誰かとぶつかった。

?「あっ、り、りくさっ…すみません!」
璃「え?あ、あぁ大丈夫か?」
?「っ!!」

その子は俺に謝った直後すぐにそどこかへ走って行ってしまった。

何か女みてぇ。
声も高く、まだ声変わりもしてないみたいだった。

直「大丈夫?璃玖」
璃「俺はな。今の子何年?」
直「1年だよ。姫川蒼依」
璃「あおい…」

名前の女っぽさにも驚いたが、直が自分の学年の人の名前を知っていることがよっぽど驚いた。

直「可愛いよね。まぁ俺は璃玖一筋だから安心して!」

バシッとウインクを決める直。

璃「そっちの方が安心出来ません」

俺はそう言い捨てて、その場を去った。




直「ははっ…今日も言えなかったな」

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