
犬猿の仲良し
第10章 寂しいって言え
璃「はぁー」
健「くつろいでんじゃん」
璃「別に」
健「あっそー」
沈黙が続いた。
でも何だか心地の良さを感じた。
健太が、いきなり抱きしめてきた。
璃「なにー」
健「キスしてぇー」
璃「どうぞー」
俺は手の届く範囲にあった猫の小さなぬいぐるみを健太に渡した。
健「これに?!w嫌だよ」
璃「はっ、(笑)」
健「お、笑った。…いや、笑ったっていうか嘲笑った?」
目が合い、笑い合う。
こいつ、9割方イライラするけど、1割は好きだ。
1割だけだけど。
健「やっぱ璃玖は笑ってねーと」
にかっと笑う健太。
いつも俺が手を焼いているのに、今は健太に包容力を感じた。
璃「…俺、一番言いたいことが一番言えないんだ」
いや、恥ずかしくて怖くて言えないのが本音かもしれない。
健「言ってみ」
璃「無理」
健「大丈夫」
璃「や、無理無理」
今言えるんだったらとっくの昔に言っている。
この包容力にさえ、俺は心を開けないのか。
そう思った時だった。
健「安心しろ。俺は璃玖の味方ですよ?」
その一言で、俺は心の中の重いものが、ストンと落ちた気がした。
我ながら単純だと思った。
俺は、恥ずかしくなって笑ってごまかした。
璃「何だそれ(笑)」
健「大丈夫だから、言え。一言だけ言えれば楽になる」
俺を抱きしめる力が強くなっていく。
この温もりなら安心できると思った。
言っても大丈夫なんだと心から思えた。
璃「…俺さ、」
健「うん」
健太の優しい声が響く。
この声好きだ。
…言える。
璃「やっぱり一人は寂しい」
健「うん」
璃「…っ、」
健太は俺をもっと力強く抱きしめた。
俺も健太の腕を強く握り、静かに泣いた。
健「くつろいでんじゃん」
璃「別に」
健「あっそー」
沈黙が続いた。
でも何だか心地の良さを感じた。
健太が、いきなり抱きしめてきた。
璃「なにー」
健「キスしてぇー」
璃「どうぞー」
俺は手の届く範囲にあった猫の小さなぬいぐるみを健太に渡した。
健「これに?!w嫌だよ」
璃「はっ、(笑)」
健「お、笑った。…いや、笑ったっていうか嘲笑った?」
目が合い、笑い合う。
こいつ、9割方イライラするけど、1割は好きだ。
1割だけだけど。
健「やっぱ璃玖は笑ってねーと」
にかっと笑う健太。
いつも俺が手を焼いているのに、今は健太に包容力を感じた。
璃「…俺、一番言いたいことが一番言えないんだ」
いや、恥ずかしくて怖くて言えないのが本音かもしれない。
健「言ってみ」
璃「無理」
健「大丈夫」
璃「や、無理無理」
今言えるんだったらとっくの昔に言っている。
この包容力にさえ、俺は心を開けないのか。
そう思った時だった。
健「安心しろ。俺は璃玖の味方ですよ?」
その一言で、俺は心の中の重いものが、ストンと落ちた気がした。
我ながら単純だと思った。
俺は、恥ずかしくなって笑ってごまかした。
璃「何だそれ(笑)」
健「大丈夫だから、言え。一言だけ言えれば楽になる」
俺を抱きしめる力が強くなっていく。
この温もりなら安心できると思った。
言っても大丈夫なんだと心から思えた。
璃「…俺さ、」
健「うん」
健太の優しい声が響く。
この声好きだ。
…言える。
璃「やっぱり一人は寂しい」
健「うん」
璃「…っ、」
健太は俺をもっと力強く抱きしめた。
俺も健太の腕を強く握り、静かに泣いた。
