恋して、Love.
第2章 バイトの先輩
「あ。秋ちゃん
三番テーブルにこれお願い」
「はーい」
渡された料理を受け取ると、三番テーブルに足を運ぶ。
そこには、私と同い年くらいの男子高校生が数人いる。
あの中に、朝倉くんは…
居るわけないっか。
でも、よく見ると
あれは、うちの学校の制服だ。
感じ悪いけど、なるべく目合わせないようにしよ。
「お待たせしました。」
料理をテーブルに乗せると、チラッと見る。
(あ……隣のクラスの!)
朝倉くんの友達だから
なんとなく顔は知ってる。
まさか、朝倉くん……
は、居なかった。
「ご注文は以上でよろしいですか?」
「あ、はい。いーです」
言われて、値段の紙を置いてきお辞儀をして早歩きに戻った。
「な、あれ…東雲じゃね?隣の」
「だよな。」
「え、朝倉が言ってた?」
「そうそう」
…男達の声は、私には聞こえなかった。
「はぁ…」
「あいつら、知り合い?」
「へ?あ、黒木さん。
えーと、知り合いって程では…、隣のクラスの人です。多分」
「多分かよ」
笑ったあと、また違うお客さんに料理を運び、終えて。
帰りの支度をする。