恋して、Love.
第1章 プロローグ
「あっ、私持てます!」
「あんた、女なんだから、これくらい男に任せときゃいーんだよ!な?
ま。全部、持ったら意味ないから本だけ。
プリントは自分で持てなー」
さっきから、彼の笑顔が眩しい。
そうだ。朝倉くんってモテるんだ。
私の友達はほとんど、彼が好きだって言ってた。
そして私も………、
今日、この瞬間。
彼に恋をしてしまった。
* * *
(懐かしいなぁ……)
あの時から、朝倉くんを目で追うようになっちゃうし。
声聞くたび反応しちゃう。
ああ……、いつ、また
朝倉くんと話せるんだろう。
話したのは、あの時だけだ。
もう私のことなんて忘れてるんだろうなぁ。
きっと名前も知らないんだ。
でも、それでもいい。
同じクラスになれただけで嬉しい。
二年生になって同じ、一緒の教室に居られるだけで 私は……