
リモーネ
第6章 サンショウ
「彼氏が至上ですか?
そのためだったら俺の大切な親友のことはどうでもいいんですか?」
「んなこといってないでしょ?
俺は、いっちゃんがいながらセナを狙ってるあいつが許せないの。
ほんと手段選ばなさすぎて反吐が出る。」
「凪はそんなんじゃありません。
俺の大事な親友です。」
「どこが!
セナちゃんはその大切な親友に毎日熱いバグされてんだよ?
おかしいと思わないの?」
「思いませんよ!
それが凪なりの友情表現なんでしょうよ!」
「おかしいだろ!」
「なんでそんなこと言いきれるんです?
アンタ俺と付き合う前から俺の髪に花飾ってきたりしてたでしょうが。
その方がよっぽとおかしいでしょうが!!」
「それは俺にセナちゃんと付き合いたいって言う下心があったからだよ!!!」
「なんなんです!
俺のこと大好きすぎてきもち悪いんですけど!!」
「気持ち悪くていいよべつに!!
こうやってエッチする準備とかめんどくさいのにちゃんとしてくれてるセナちゃんがいるからいいの!!!」
「…!もう!ばか!!」
「ば、ばかでいいよもう!!」
思いの丈を互いに叫びあった二人は(結果的に愛を叫ぶ形になったが)、肩で息をしている。
