
リモーネ
第7章 ツツジ
そして小瓶をもち、くいっと呷った。
わざわざ半分残しといて自分で飲むのかよと思っていると、セナは飲み下さずに小瓶をローテーブルに戻した。
そのまま俺に近付いてきて、右手で顎を、左手で額を押さえて無理やり俺の口を開けさせた。
そしてセナ自身も口を開けながら俺にキスをする
ドロリと温い液体が俺の口内に入ってくる。
全部入ったところでセナが口を離して、俺を見つめる。
そのあまりにも色っぽい、期待した、飲んで。というかのような黒真珠みたいな目に思わず口の中のものを飲み込んでしまった。
いっちゃんめ…火曜あたり、コロス…。
なぜ俺がこんなにもいっちゃんを憎んでいるかというと、今俺が飲み込んでしまった液体が媚薬だからだ。
「ねえ、もう。過呼吸ならない?」
そして、この愛しいセナが突然絶倫…ゲフンゲフン…勃起力が高くなった(果たして言い直した意味はあったのか)のも恐らく、いや、間違いなく媚薬のせいだ。
「大丈夫だよ。」
もしかしてセナって酒飲むとやばいんじゃないのか…。
かえでは次第に熱くなる身体を興奮のせいだけじゃないと感じながら、明日の体調にさよならを言った。
