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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第6章 負けへんでっ!!

 用意したのが、トランプ。


 僕が高島屋のマジックショップで、河内さんが見せてくれたマジックを解いたネタ。


 実は、教わったんだ。


 ちゃんとしたやり方を……。


 見せ方のコツも教わった。


 これもみんなの前では、初披露。


 だけど、このネタを見せた時、ラリ夫の表情が変わった。


 これ、ラリ夫が出場したマジック大会で、西くんが見せたマジックだ(この話は後日、聞いた話)


 西くんは本を見て、やり方を覚えたが、僕はプロに教わった。


 今なら、西くんよりも上手く出来る自信があった。


 結果、僕の負けでした。ラリ夫に2票入りました。


 僕に1票入れてくれたのが、お風呂屋の中嶋さんだった。


 だが、納得がいかないのが一人。


 ラリ夫だ。勝ったのに納得いかないって、どうよ?


「3対0にしたかったのに」


 勝ったからええがな。



 プライドが許さないのか?


 でもね、勝ち負けよりも、中嶋さんの1票がすごく嬉しかったな。


「次、またもう一回やろう」とラリ夫が言った。



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