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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

 理容学校に入り、理容師になるための勉強を始める。


 初めて知ることばかりで、散髪屋の前で赤と青と白のクルクル回ってるやつ見たことないですか?


 サインポールって言うんですがね。


 あれは、動脈、静脈、包帯を意味してるんですよ。


 電気やモーターが無かった頃、散髪屋の看板は、包帯を巻いたポールの上に、血が入った皿を置いてあったものらしいのよ。


 理髪は外科医の仕事だったらしく、理容学校でも、伝染病、皮膚科学、消毒学、生理解剖学ってのを学ぶ。


 国家試験を受けるには、必要な科目なんだな。


 学校で一人ずつ自己紹介をさせられた。


 ほとんどが、高校を卒業してから入ってきた、自分より1つ下の人ばかり。


 次に多いのが、中卒で来た、自分より4つ下の人。


 同い年は四人くらいいたかなぁ。年上は、覚えているかぎり、三人くらいか。


 趣味はマジックと言うと、ちょうどマリックさんがマジックブームを起こしていた時だから、休み時間になると「なにかやって」と、言われたことがあった。


 なんか、中学校の頃を思い出した。



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