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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第9章 貧乏〜貧乏〜

 ところが、しばらくラリ夫とは、会えなかったんです。


 いまみたいに携帯電話がないから、連絡がとれない。


 いや、ラリ夫はトランシーバーみたいなやつは持ってたけど、番号教えてもらってないんよ。


 ラリ夫と会ってから半年以上たったくらいかなぁ、ブラリと実家に帰った時、あれは、3時くらいだったか、久しぶりに地元の銭湯行ってみるかと、中嶋さんの家の銭湯に行ったんだ。





 番台にラリ夫がいたんだよ。


 二人して顔を合わせて「うわぁっ!!」て。


「どないしてん急に……何しに来たん」


 風呂入りに来たにきまってんだろ。


 ほんまに偶然。てか、なんの神が降りてきたんだっていうくらいに。


 いつもは、中嶋さんのご両親が番台に座っているのだが、お母さんが体調崩されて入院して、お父さんがちょっと出掛けているから、少しの間だけ店番を手伝ってるとのこと。


 婿養子ではないが(たぶん)同居している(らしい)。


 そうか、一緒になってんだから、ここに連絡先をきいてもよかったんだな。



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