テキストサイズ

奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第10章 関西奇術連合

 片付けていたら、声をかけてきた。


 どう見ても怪しいから警戒してたんだ。


「所属って、なんですか?」


「どこか事務所入ってんの?」


 絶対怪しい。


 マジで怪しい。


 すると、名刺を出してきた。



 関西奇術連合……いや、こう書いてるけどね、関西奇術連盟か、忘れたんだわ。


 名前がジョーカー高岩。


 マジシャンだという。


「よかったら入らない?」て、言うんだ。


 いやいやいや、急に声かけてきてさ、「入らない?」はないでしょ。


「僕はフリーマジシャンだから」と言った。


「いや、うちだったら、全面的に営業を受け付けてるから、仕事はあるよ」 


「いや……でもねぇ」


 内面がよくわからない。


 たぶん、説明されてもわからないなと思った。


 それは会社なのか?


 源泉はどうなる?


 まあ、フリーマジシャンて、だいたいは自己申告で、特にストリートマジシャンで大道芸人みたいなことしていたら、投げ銭収入と呼ばれるものだから、これで生活していても、証明するものがないしね。


 まあ、申告しない人もいるけど、理容の給料はちゃんと申告してましたよ。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ