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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第3章 調子乗り豆マジシャン

 世間では、ゲームウォッチだの、ルービックキューブとか流行った時じゃなかろうか?


 だが、僕がハマったのは手品だ。


 それしか興味がなかった。


 あとは、プロレスかな。


 強い男に憧れてね。一生懸命に腕立て伏せとかして、腕力鍛えたなぁ。


 まあ、正月明けてから、親父の田舎に帰って、温泉旅行に行った時、たまたま、ホテルの中にショー劇場があってね。


 普段は映画を流してるみたいなんだけど、たまたま、マジックショーをやってたんです。


 何も入ってない箱から、次々といろいろな物を出して、最後にはミルクがなみなみ入った、でかいジョッキが出てくるんです。


 で、そのミルクを、三角に巻いた新聞紙の中に注ぐんだけど、こぼれないんだよね。そして、パァーッと広げたら、ミルクが消える。


 生で見るマジックに興奮してね。


 どうやら、ここでディナーを食べないと見られないのを、数分だけタダ見してた。


 お父さんが、あわてて僕を引き戻して「余分にお金がかかるからっ!!」とか言われて。



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