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奇跡を生み出す腕を手に入れた、大阪の兄ちゃんの話を実話で公開

第2章 始めてみる

 たしか、その年の12月だったか、小学生用の雑誌で、付録に小さな本が付いてたんですよ。


 その付録の本が、ドラえもんの手品入門みたいなやつでした。


 ドラえもんが手品を教えてくれるんだけど、間のミニマンガでのび太くんが、その手品をしずかちゃんや、ジャイアン、スネ夫に披露するみたいなのがあったわけよ。


 僕からしたら、こんな嬉しい付録があっていいのかってな感じで。


 小学生でも出来る、簡単な手品ばかりを30種類くらいあったのかなぁ。


 切っても元に戻るロープとか、ハンカチに包んだマッチ棒を『ポキッ』と折っても、折れていないとか、水が入ったグラスにハンカチをかけると、氷が出来るとか、いろいろと種明かしが書いてるわけですよ。


 集められそうな物を揃えて、手品の練習をするんだけど、そこは小学生のど素人。


 ちょっと覚えただけで、マジシャン気取り。


 一番先に見せるのが、お母さんか妹のどちらか。


 よくマジシャンが使うロープなんて、これがなかなか普通に無いのよ。だから、太い毛糸を使うんだ。



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