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僕らはずっと…

第5章 恋

「ねぇりのちゃーん。」



「んー?」



今はお昼休み。

私は昨年同じクラスで仲良しの、河合凛乃(かわい りの)とマッタリ過ごしていた。


「好きってなーに?」


私はずっと考えていたことを凛乃ちゃんに聞いてみた。



「好き?それ私にいう?」



凛乃ちゃんが笑いながら言った。短い髪を手で触りながらこっちを見ている。



ボーイッシュな彼女の髪型や私服が私は似合っていて好きだ。




「だって、わかんないんだもん。」



しゅうの気持ちに気づいてからずっと悩んでいた。

分からないんだ。私には。好きがどんなものなのか。





「凛乃ちゃん誰かを好きになったことある?」




「あるよ~。」



「えっあるの?どんなひと??」



私は興味津々になって聞く。



そんな私を見て。りのちゃんが少し困ったように話す。




「うーん。これホントの話だからね。春だから言うんだよ?」



「う、うん。」



凛乃ちゃんとこういう話をするのは初めてだ。

なんだかドキドキする。


この流れだと、今好きな人を教えてくれるんだろうか?




「ちょいちょい。」



凛乃ちゃんが手招きを私にする。

私は凛乃ちゃんの方に耳を近づけた。




「私の好きな人は…





祐冬なんだ。」





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