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柊が手を引いてくれて、電車の中へと向かう。


自分では全然動けなかったのに、柊が手を引いから踏み出すことが出来た。







ありがとう。







電車に乗ることが出来た。



「春。大丈夫？辛かったら言って？」





「うん。」





私は柊の手を握る手に力を込める。




柊のぬくもりが伝わってきて大丈夫だって思える。


今も怖い気持ちはあるけど、なんとか堪えられる。





朝の早い時間の電車の中は、この前とちがって空いている。

私たちは座席に座った。




隣には柊がいる。


つないだ手からぬくもりと優しさが伝わってくる。