
僕らはずっと…
第10章 告白
「ハァ。ハァ。ハァ。」
息が切れる。体力のない自分が嫌になる。
昔から体が弱くて、いつも柊に心配や迷惑をかけた。
今でもそのことは変らない。すぐ風邪ひいちゃうし、疲れちゃうし。
学校の校舎裏から校門まで走っただけなのに、頭がフラフラするぐらい疲れてしまった。
でも、足は止めない。
今は柊に会いたくない。
こんな自分で会いたくない。
こんなぐちゃぐちゃでモヤモヤした自分、いやだ。
私は息を切らしながら少しずつでも歩み続ける。
でも、行く場所なんてないよ。
駅へ行っても1人じゃ帰れない。
痴漢にあった日から怖くて、柊とじゃないと電車に乗れない。
それだけじゃないの、
ほんとは今だって怖い。
柊が隣にいないことが怖くて、大丈夫だって、何も起こらないって言い聞かせても心臓がドキドキと騒ぐ。
ほんとは柊と帰りたい。
本当は柊といたい。
