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はじめで終わる物語

第1章 惑星レオナカバオ

 ここは、惑星レオナカバオ。


 大きさは地球の4分の1ほどの、小さな星だが、そこには地球の人間と、同じように生きる民族が存在していた。


 だが、その民の生活も、異界から現れた魔物により、いま、まさに闇に包まれようとしていた。


 数にならんくらい、むっちゃ相当昔、銀河系にその惑星が生まれ、水と大地から生命が誕生したとき、ある魔物により、その数が、わずか1000分の1に減らされた。


 やがて、生き残った命は、様々な進化を遂げ、我が身の姿を変えていき、子孫を増やしていった。


 そして、時が進み、知恵と見栄を受け、人となり、文明が進み出したその時代に、また魔物が動き出した。


 戦う術を知らなかった者達は、次々と命を失い、ようやく逃げ切り、生き残った者達が、また時代を築いていった。


 そしていま、魔物自体も新たな進化を遂げ、レオナカバオを漆黒に染めるべく、その牙を光らせていた。


 その土地に暮らす、若い男が、血相を変えて、村にスキップでやってきた。


「村長っ!! 大変です! ヨマネーズ村長っ!!」


「どうしたんじゃ、チャップ。ビブラートを効かせて……」


 ツルンとしたツヤのある頭と違い、口が隠れるほどの白い髭をたくわえた、80をすぎているであろう老人が、男を迎える。



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