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琉依短編集

第2章 蓮の花~刻む生きた証~

 数日後……私は、知り合いのヤクザに蓮の花の入れ墨を右肩に掘るように頼んだ。あっさりと三万でやってくれた。



 入れ墨を入れた帰りに彬の家に行った。

 コンコン……。

「はい。って……琉依?」

 彬は、驚いている。

「彬、あたしと付き合おう?」

「へっ? 蓮兄さんのことは?」

 彬は、唐突のことでビックリしている。

「蓮ならここにいる」

 蓮の花の入れ墨をした右肩を見せる。

「琉依……ごめんな。蓮兄さん殺したのは、俺だ」

 彬は、うつむき言った。

「違う……彬だけじゃない。あたしもだ。だから、一緒に頑張ろう? それが蓮の望みだ」

「あぁ。そうだな」



 これがあたしと彬の始まり。そして、今のあたしが出来上がったのは、この時だった。



End

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