一緒がいい。
第1章 素直になりたくて【O×N】
「和…」
柔らかく、優しく、微笑む智。恥ずかしくなり、顔をそらす。
寝室のベッドに下ろされ、俺は智にまたがられて、いわゆる押し倒されている状況な訳で。
「かーず」
名前を呼ばれるとそのまま耳を甘噛みされた。
「ゃぁ、…」
「和、可愛い」
「可愛くなんかな、んぃ…ぁっ」
首筋から順に下へキスを落とされる。あくまでソフトに。けど、音をしっかりたてて…。
いつに間にかシャツは取っ払われていていた。
下へ降りていくキス。けれど、決定的な部分には触れられず、お腹の辺りまで来てしまった。
「んっ、さと、なんでっ…」
「ん?」
「だって、その……」
恥ずかしくて、言葉にできず詰まってしまう。
「和、言ってごらん。ちゃんと言わないと、わかんないよ?」
酔いが完全に覚めた訳じゃないけど、なぜか理性が働いて、恥ずかしさが先行する。もっと直接的な刺激が欲しいのに。
智の目は俺の心を見透かしたように、素直になれよ。と伝えてくる。
「…さっきは、あんなに可愛くちゅーしてくれたのに?」
わざと、"ちゅー"の部分を強調され、 さらに顔が熱を持つ。もう、アツくなりすぎて、何がなんだかわからなくなってきた。
「あれは、酔ってた、から…」
「酔ってないと、ちゅーしてくれないの?」
「そういうわけじゃ、ぁっ…」
智の手が胸の突起を掠める。智はもう、いつものぼんやりとした目じゃなくて、俺を抱くときの雄の目になっていた。優しさの中の意地悪な部分。素直になれと、もっと求めろと、少し妖しげに微笑む。
「………って」
「ん?」
俺は、もう、我慢できなかった。智の目が、先にある快楽を連想させて、俺は、その目に導かれるように、智に溺れていく。
「…さわっ…て…その……胸、を……」
「いいよ、可愛い和のお願いならなんでも聞いてあげる」
「さとっ、ぁっ…んっ、」
智の指が突起を押すように刺激する。反対側は舌で舐められ、たまに噛まれる。その全く違う刺激にどうしようもなく体が反応する。