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今日も明日も

第14章 蜘蛛の糸

俺が、ここまで相葉さんを傷付けた。

あんなに優しくて

俺を愛してくれた相葉さんは

今、ここにはいない。


「んあ…っああ…!」

性急に扱かれて

一気に射精感が上がってきた。

いつの間にか

膝元まで全て脱がされている。

「ダメ…っやめて…!」

「…イケよ」

親指で、先端を塗り込めるように押し撫でる。

…息が、上がる。


「も…っダメ…!」

限界が来て

それに抗う術もなく

…相葉さんの手の中を汚してしまった。


ようやく両手は開放されたけど

もう、力なんて入らなくて

支えを失った体は

ズルズルと床に沈んで行くしかなかった。


座り込んだ俺の目の前に

相葉さんもしゃがみこむ。


「…気持ち良かった?」

下卑た笑い。

可笑しくて仕方ない、と言った感じに

俺の頬を撫でる。


せめて、体温だけでも感じたくて

力の入らない腕を何とか上げて

相葉さんの首に縋ろうとする。


だけど

それすらも、相葉さんはさせてはくれなかった。


「ごめ…なさ…っ」

拒絶された事で

堪えていた涙が溢れだす。

「…何が?」

「相葉さんに…酷い事…」

「それが、にのの本音なんでしょ」


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