今日も明日も
第15章 にちじょう 2nd
嬉しい事に
二人とも「旨い!」を連発しながら
ガツガツ食べてくれた。
あっという間に空っぽになった料理は
作った甲斐があったと
実感させてくれて
自然に顔が綻んだ。
「腹も一杯になったし、帰ろうかな」
潤が立ち上がる。
「え、もう?」
ゆっくりしてけばいいのに…とにのが引き留めた。
「そうだよ。久しぶりなんだし…」
俺も、せっかくだからとにのに続く。
「いやいや。おまえらの邪魔はしねーよ」
悪戯っぽく潤が笑う。
「相葉くん、ご馳走さま!すげー旨かった!…また食わせてね」
「もちろん。また来てね」
潤を見送るために玄関まで一緒に向かった。
「ありがとね」
靴を履いた潤がニカッと笑う。
「どういたしまして」
つられて俺も笑う。
「急に押し掛けて、ごめん」
「何言ってんの。平気だよ」
潤って
実はすごく気を遣う。
もっと気楽になれば良いのにな、って
いつも感じる。
「じゃ…またね。…あ!」
思い出したように俺を見た。
「え、なに?」
忘れ物かな?と聞き返した瞬間
「あのエプロン、すげー笑えた」
ニヤリ、と今度は意地悪く笑うと
じゃあね!と玄関の外に出て行った。
……お願いだから忘れて!!