今日も明日も
第16章 みつのあじ 2nd
「え、ちょっ…嘘、マジで?!」
潤の話す内容に
俺が犬だったら、間違いなく尻尾が振り切れてるだろうくらいに
喜びが溢れ出した。
持つべきものは
やっぱり
大事な仲間だよね、うん。
…このとき、潤が
物凄く楽しそうな、悪戯を仕掛けた子供みたいに
にんまりしてた事は
全く分かっていなかった。
仕事が終わり
俺と潤は、マネージャーに送ってもらって
潤が指定した店に向かった。
「…俺が全部奢り?」
「にのが出すと思う?」
「思わない」
「俺らの努力は、今日の奢りだけでは足りないと思うけどねぇ」
確かに。
これは自分達だけじゃないし
マネージャーは勿論、現場の人にもかなり無理を聞いて貰った結果。
「出しますよ。気持ち良く、出させて頂きます」
俺がそう言うと
ププっと運転してるマネージャーが吹き出した。
「なぁんだよ~っ」
「いえ…楽しんできてくださいね。…羽目は外しすぎない程度で」
「「了解です」」
二人で思わずハモると
顔を見合せて
また、…皆で笑った。