今日も明日も
第16章 みつのあじ 2nd
タクシーが俺のマンションに着く頃には
にのの中心は
服の上からでも分かる位
主張し始めていた。
タクシーを降りるとすぐに
着ていたジャケットを脱いで
そこを隠すように巻き付ける。
「ね…おかしいよ?俺、どうしちゃったの…」
顔を真っ赤にして
切な気に言うにのは
艶かしいなんてもんじゃない破壊力。
まさか翔ちゃん達に媚薬飲まされちゃったんだよ
…なんて言えるはずがない。
「へんなの…俺、おかしいの。相葉さ…が…欲しい」
にのがいきなり俺に抱き着いてきた。
その勢いのまま
俺の唇を自分のそれで塞いでくる。
ヤバイってマジで!
俺だって
にのの姿見て、色っぽい声聞いて
…かなり我慢してるんだよ?
ここが外だとか
自分ちのマンション前だとか
考えられなくなったらどうしてくれるの!
本当ならこのまま貪りたいところを押し留め
にのの唇を離す。
「なんで…?」
涙目で俺を見るから
「早く、うち入ろ?誰にも見せたくない」
そう言ってから
にのをお姫さま抱っこする。
抵抗しないにのの腕が
首に絡んだのを確認して
急ぐようにエントランスに足を向けた。