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今日も明日も

第16章 みつのあじ 2nd


「相葉さん…っ早く…」

唇が離れた隙をついて

にのが切羽詰まったように

荒い息の合間に囁いた。



普段、滅多に見せる事のない

欲情に満ちた表情は

…たまらなく淫靡で


俺も、焦らすなんて考えつかなくなっていた。




にのを、寝室のベッドに降ろす。

軽くバウンドした体を押さえ付けて

纏っている洋服を

少し乱暴に脱がせて行くと

「相葉さ…っ」

にのは待ちきれないかのように

俺の服に手を掛けた。

震える手で、一生懸命ボタンを外していく。

その動作がやけに可愛くて。

淫らなくせに

こんなところは、やけに庇護欲を掻き立てる。

だけど

ボタンを外していくのを待つのも

まどろっこしくて

俺はにのの両手首を掴んで

頭の上に片手で縫い止めた。


「あ…っ」

白い首筋に口付けて、そのまま舐め上げる。

敏感になっている体が

それだけでビクビクと跳ねた。

空いている手は

滑らかな胸板を這い回り

小さな尖りを探し当てたら

指先でそこを引っ掻くように弄ぶ。

「あん…っやぁ…」

甘く啼くにのにクラクラする。

片方は指先でこねながら

もう片方を唇に挟んで引き出すように吸い上げると

「や…っ気持ちい…っ」

にのは首を仰け反らせて体を震わせた。

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